8つの怖い話
涙は出ていないけれど声が震えていて、泣いているのがわかった。


「そんなことない。みんなのせいだなんて、思ってことない」


「でもっ」


セナが思わず反論しかけるが、グッと唇を引き結んだ。


今にもこぼれ落ちてしまいそうな、大粒の涙が目にたまっている。


「大丈夫だよ。あれは誰も悪くなかったの。ただ私が調子に乗っただけ」


しおりの優しい声が心地よく響いて、自然と涙が引っ込んでいくのを感じる。


「だからもうそんなに悩まないで。儀式なんてしなくても私はいつでもみんなのそばにいるんだよ?」


優しい声が心を穏やかにしていく。


ずっとずーっと聞いていたくなる。


「でもあたしたちみんな、ずっとしおりに謝りたかったの。だからそれだけはさせて?」


真紀に言われて、しおりは苦笑いを浮かべて頷いた。


「本当にごめんね、しおり」
< 245 / 248 >

この作品をシェア

pagetop