8つの怖い話
白いモヤはしおりに掴まれて苦しげにうごめいていたが、やがて風に流されるようにして消えていった。


「これでもう大丈夫」


しおりの声を合図にしたように、直人の目の色が戻った。


キョトンとした表情で周囲を確認したあと、しおりに気がついて目を見開く。


「直人、久しぶりだね」


「しおり!!」


直人は勢いよく立ち上がり、しおりに抱きつこうとする。


けれどその両手はすり抜けてしまった。


しおりは少し悲しそうな表情になったけれど、すぐに笑顔に戻った。


「みんな、私を呼び出してくれてありがとう。おかげでこうしてまた会いに来ることができた」


しおりは8人を見回して言う。


「礼なんて言うなよ……しおりは、オレたちのせいで……!」


和輝が苦しげに言う。
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