8つの怖い話
「しおり……!」


直人がしおりに手をのばす。


触れられないとわかっていながら、しおりも直人へ手を伸ばした。


2人の手が重なり合う。


「しおり、僕、僕……」


両方の目からとめどなく溢れ出す涙。


片手で必死に拭っても止めることができない。


「直人。みんなのことよろしくね。直人はみんなのリーダーなんだから」


しおりの言葉に何度も頷く。


こんなバカなことをしてしまって、みんなを危険に晒してしまったけれど、でも後悔はしてなかった。


こうしてしおりに会えたから。


「じゃあ、私そろそろ行くね」


しおりの言葉に咄嗟に駆け出し、2人の重なり合う手の上に自分の手を乗せた。


アズサのそれを見た他のメンバーも同じように手を重ねていく。
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