Gentle rain
「余裕なのね。」

「君だってそうだ。」

「私?」

そう言って見つめた菜摘さんの目は、トロンとしていて、まるでこの夢のような時間に、酔っているいるような気がした。

「焦らないで。二人の時間は、始まったばかりだ。」

なぜそんな言葉を、菜摘さんにかけたのか、自分でもわからなかった。

ただ一つ、キスだけで終わらせようとしていたのは、こんな時でも、夏目の妹を思い出して、消えようとしてくれなかったからかもしれない。








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