赤い糸

それから、1週間どうやって過ごしたのか分からない。

病院の日、しんちゃんと2人で診察室に入った。

そして、内診


小さな希望

大きな不安



「やっぱり、心音は聞こえません。残念です」


私は内診台の上で泣きじゃくった。

流産の場合赤ちゃんが下から降りてくるので、ナプキンをするよう言われた。

そして、それはその日のうちに、早く終わらせようとするように出血があった。

そして、よく見るとレバーのような少し大きめの血の塊があった。

恐らくそれが赤ちゃんなんだろう。
私はトイレから出ることが出来なかった。
次から次へと溢れ出す涙。

トイレの前で待っているしんちゃん。

大丈夫か?

とトイレの外から聞いてくる。
私はその血のついたナプキンをしんちゃんに見せた。

現実をみると、しんちゃんの張り詰めていた糸が切れたように、泣き出した。
「ごめん、ごめん」
と、何度も何度も謝りながら。


何が悪かったのだろう。
転んでもないし、体育も見学していた。
何が行けなかったのだろうか。


でも、先生は今は10人に1人は流産するので珍しいことではありませんよ。

と、励ますつもりなのかそんな事を言っていた。

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