同居人は無口でクールな彼
友達とこうして過ごすのはこんなに楽しいものだったなんて。
この日は笑顔が絶えなかった。
「鈴香ちゃん、1人で大丈夫?」
「やっぱり俺、送っていこうか?」
「大丈夫だよ。まだ明るいし」
ファミレスから来たくする方向が、わたしだけ逆方向だった。
わざわざ送ってもらうのも申し訳なかったし。
それに、まだ明るかったから灰谷くんの提案は丁重にお断りした。
でも、学校から遠いファミレスを選んだから、家に向かって歩いていると、あっと合う間に暗くなっていた。
この前のこともあって、少し怖くなってくる。
でも、ちょうどその時。
“先帰るって言ってなかった?今どこにいる?”
こんなメッセージが送られてきたのだ。
しかも、翔哉くんから。