同居人は無口でクールな彼
ちょうどお皿を拭き終わって、全て食器棚に戻したところだった。
照れ隠しからか、翔哉くんが話題をかえたのは――
「あのさ」
「なに?」
「ずっと思ってたんだけど……」
「…………?」
すっと翔哉くんの手が伸びてきて、わたしの頬に触れる。
ずっと水を浴びていたから、その手は冷たかったのに。
触れられた瞬間から、一気に熱を帯始める。
「どんな洗い方したら、こんなとこに泡が飛ぶの」
ふっと笑った翔哉くんにも、ドキドキがとまらない。
どうしよう……
翔哉くんのことが、好きすぎる。
なにも言葉が出てこなくて、ただ彼を見つめるしかできなかった。
すると、翔哉くんは突然視線をそらして――