同居人は無口でクールな彼



「放課後に話し聞いてもらっていい?」と――


こくん、と頷いたのんちゃん。

すぐになにかを察知してくれたみたいで。


「今日の放課後は少し教室でステイしてて。呼んだら漫画手伝いに来て」


と、灰谷くんにきっぱり告げてくれた。


「は?どういうこと?」

「先に鈴香ちゃんと大事な話するから」

「……おれだけ仲間外れかい」

「女の子同士の話なの。大人しくステイしてて」

「はいはい」


灰谷くんには少し申し訳ないことをしたかな……

でも、まだ気持ちの整理がついていなかったから。


まずはのんちゃんだけに――

女の子としての意見を聞きたいと思っていた。




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