同居人は無口でクールな彼



「灰谷、相変わらずチャラいわね」

「チャラくないよー。本当のことを言ったまで……って、篠原くんがさっきから睨んでくるんだけど。俺何かした!?」

「さあね。したんじゃないの。灰谷ってときどき空気読めないよね」

「えー!」


そっと翔哉くんを見上げると、彼もわたしを見ていて目が合った。


どうしよう……

普段とは違って、水着の翔哉くん……


鍛えられた筋肉がかっこよくて、ずっと見ていられない。

体育の授業で水泳はやらないから、普段見慣れていないというのもあって、余計に恥ずかしくなってくる。


「ひとまず泳ごうよ!」

「うん!」

「鈴香ちゃんって泳げるの?」

「少しは」

「なんか、意外。カナヅチだと勝手に思ってた」

「えー、ひどい、のんちゃん」




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