雪のように真っ白な心を情熱の赤に染めて~強引なイケメン過ぎる御曹司は甘くて熱い愛を注ぐ~
それから毎日バタバタと忙しくて、あっという間に約束の日がやってきた。


朝からソワソワして、本物のデートでもないのにちょっとだけ緊張してる。


派手さのない洋服にコートを着て、待ち合わせ場所に向かった。


そこにいたのは、いつもとは雰囲気が違う速水店長。


スーツ姿は毎日見てるけど、ジーンズ姿なんて見たことなくて。


そのラフだけど大人の雰囲気も持ち合わせた見た目にドキッとする。


『今日はありがとう。よろしくね』


『こちらこそありがとうございます。よろしくお願いします』


6つ年上の店長と、少しだけぎこちない挨拶を交わした。


『本当に電車で良かったの?』


『はい。電車の方が落ち着きますから』


まだ誰かの車に乗るとか…出来ないよ。


私達は、ホームに着いた電車に乗り込んだ。


入口辺りが少し混んでて、空いてる奥の方まで進んでから立ち止まった。


『大丈夫?立たせてしまってごめんね』
< 75 / 188 >

この作品をシェア

pagetop