【コミカライズ】私の運命は、黙って愛を語る困った人で目が離せない。~もふもふな雪豹騎士にまっしぐらに溺愛されました〜
 今の今まで黙ったまま、同じテーブルに座り食事するその光景を見ていたネージュは食後の紅茶を飲みながら、淡々と言った。

 それを聞いてティタニアは、食事をしているだけなのに幸せそうな顔を浮かべるスノウと使用人たちの微笑ましいものを見る様子にようやく納得がいった。獣人にとってはこれが愛情表現になっているから、彼はこんなに嬉しそうな顔をしていたのだ。

「うるせえ、ネージュ。食事終わったならさっさと部屋に行けば」

 スノウは口を尖らせて次兄を見た。プリスコット辺境伯家の普段の晩餐はこの国の貴族にしては珍しく、庶民のように大きな丸テーブルを家族全員で囲むらしい。確かに魔物との戦闘を生業とする彼らだから、帰宅時間もまちまちだろうし毎日堅苦しい晩餐をするのは難しいだろう。

「食後のお茶を飲みながら、弟が鼻の下を伸ばしているのを観察しているだろう。別に何もしていない訳じゃない」

 そう言ったネージュは何かに気が付き、おろむろに扉の方を向いた。

「ニクス、怪我はどうだったの?」

 その名前を聞いて、ティタニアの心臓は一度大きく跳ねた。

< 191 / 285 >

この作品をシェア

pagetop