【コミカライズ】私の運命は、黙って愛を語る困った人で目が離せない。~もふもふな雪豹騎士にまっしぐらに溺愛されました〜
 次期イグレイシス伯爵の地位を約束されているはずの彼は、この領地を受け継ぐための知識を学びに来ているはずなのだが、父カールがいつも苦笑いしている様子からしても、ジュリアンは真面目に話を聞く気はなさそうだ。

 寄り添いながら歩くジュリアンと美女の二人は、はしたない程に体を密着させて城館前の門に向かう大きな道を抜け、自分達が乗ってきた馬車の場所まで行くつもりなのだろう。

 大きな笑い声に驚いて、言いたい事が遮られてしまった。仕切り直すには同じことになるとも限らないし、原因となった彼らが立ち去るのを待ってからでも良いだろうとティタニアは冷静に考えた。

 婚約者の浮気を目の当たりにしているはずなのに、何の感情も見せずに無言でお茶を飲みながら、それを見送るティタニアを見て、スノウは苛立たしげに眉を顰めた。

「どうして……なんであんなことが、許されるんだ!? ここはティタニアの父親の城のはずだろう? いくら次期当主になる予定とはいえ、まるで今から我が物顔じゃないか」

(スノウ様が初めて面と向かって私の名前を呼んだわ)

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