いつまでも、君が大好きです。
「菜都ー。カラオケ行かない?」
「お。行きたい。」
学校が終わり、特に用事が無かった私は、菜都をカラオケに誘った。
学校からでて、校門まで2人で並んで歩く。
その時。
「美奈!危ない!」
横から菜都の大きな声が聞こえてきた。
危ない?って、なにが、、、!?
意味がわから無くて上を見ると、校庭の方からサッカーボールが飛んできた。
ボールは私を目掛けて一直線に飛んでくる。
わ、、、やばい、当たる!!
怖くなって頭を屈ませ縮こまっまた。
その時だった。

パシッ______!!

「美奈、大丈夫?」
この声、、、!
「み、湊都〜〜。」
「せんぱーい。今投げますねー。」
私が湊都に抱きつこうと1歩踏み出した瞬間、湊都は後ろをふりかえって先輩にボールを投げた。
あわててよろめいた私は、先輩にニコニコ接する湊都になんだか腹が立ってきた。
「ちょっと!少しくらいこっち向いてくれてもいいんじゃないの!」
「あはは。ごめんって。怪我ない?」
「別にない。」
「そっか。良かった。実は今休み時間でさ。ちょっと遊んでたら飛んでっちゃったんだよ。」
そういって湊都は満面の笑みを浮かべる。
あぁ、もう、、、。
「、、、湊都って、ほんっとずるいよね。」
「え、何が?」
湊都は分かってるんだ。
私が、湊都の笑顔にとてつもなく弱いことを。
だから今も、こうやって笑顔で誤魔化そうとしてるんだな?
「美奈ー。あんた大丈夫?」
「菜都〜。怖かったよ〜。」
「はいはい。」
「じゃ、俺もう行くわ。じゃあな。美奈、菜都。」
そういって湊都は校庭に戻っていった。
と、その時。
「え、待って。あの子って確か、、、。」
菜都がいうあの子とは、まさに今湊都が戻った時に、さりげなく湊都にボディータッチをしているあの子の事だろう。
遠目からでも見える、茶色がかった長い髪の毛。
細身でスタイルが良くて、大きい目が特徴的な可愛らしい女の子。
名前は知らないけど、彼女の私から見てもわかる、あの子は湊都のことが好きなんだろう。
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