秘密のノエルージュ
「菜帆が身体に合った下着を身に着けるようになったら、菜帆のこと変な目で見る男が減ったから」
……過保護。
幼なじみは意外と過保護だ。
いつも菜帆をからかってばかりの大和には珍しい、マトモな回答が返って来た。その生真面目な言葉に、ほっと胸を撫で下ろす。
大和は幼なじみとして、菜帆のことを姉か妹のように心配してくれる。それだけで、先輩に対する嫌悪感があっという間に溶けて消えていく気がした。
「それは私も実感してる」
大和の言葉にそっと便乗する。
中学生になるときに、菜帆ははじめてちゃんとした下着を買ってもらった。身体に合った下着を身に着けることで、胸が無駄に揺れることがなくなり、異性にも同性にもじろじろと身体を見られなくなった。
自分の思い込みが激しいだけだと思った。菜帆の胸など、最初から誰も見てないなかったのだと感じた。けれどやっぱり、そんなことはなかった。
その証拠に先輩は菜帆の身体に興味を持った。他にも菜帆の同じように興味を持つ人がいるのかどうかはわからないけれど、少なくともそういう輩は確実に存在するのだ。
「って、自意識過剰かもしれないけど〜」
「んなことねーよ。自衛は大事だぞ。女の子なんだからな」