second love secret room クールな同僚医師の彼に溺れる女神:奥野医師&橘医師特別編完結
「なんだと?なんでお前がそんな情報を?」
「僕が周産期センターのセンター長就任を引き受けたからです。」
周産期センター・・・
周産期とは、妊娠22週から出生後7日までの期間
その期間は合併症のある妊娠や分娩時の新生児仮死など母体、胎児や新生児などの生命に関わる事態が発生する可能性が高くなる時期とも言われる
その周産期を専門的に診るセンターを作るということは、産婦人科医師と新生児を診る小児科医師とが密に連携を取りやすい環境を作ることでもある
うちの病院は産婦人科、小児科が必要に応じて連携をしている現状があり、今ひとつ噛み合っていないことも多かった
でも、周産期センターを設立することで、それがかなり改善できるのではないかと思う
以前からそのセンターの設立の噂をちょこちょこ耳にしていたけれど、なぜか噂のままで実現していなかった案件だった
『なんで、今頃、その話が・・・・』
「自分はそんな器ではないとずっとお断りしていましたが、僕が引き受けないと周産期センターが開設できないと迫られたので、センターの人事権を頂くことを条件にお引き受けすることになったんです。」
うっかり口にしてしまったあたしの疑問にも橘クンは丁寧に答えてくれる。
初詣に行った時にはそんなことは一言も言っていなかった。
あたしの周辺でもセンター設立実現の話も何も聞いていない。
だとしたら、この1か月で話が進んだということ?
「ですから周産期センター長として、改めて寺川心療内科部長にお願いがあります。」
「・・・なんだ?」
さっきまで高圧的態度だった寺川部長が耳を傾けようとしている。
おそらく、橘クンの立場がただの勤務医から役職のついた勤務医へ変化したことによるものだろう
橘クンも人事権という、寺川部長と同じ武器を手にしたからだ
「心療内科所属の臨床心理士さん達が現在介入している患者さんへのケアはそのまま継続して頂いて欲しいということ、そして、今後、彼らに周産期センター専属の臨床心理士のフォローをして欲しいということです。」
「臨床心理士同士、連携させろ・・・そういうことか?」
「ええ・・・それによって臨床心理士によるケアの質は上がるでしょうし、それが患者さんのためにもなる・・・一石二鳥かと。」
「・・・・・・・」
「ついでに申し上げると、うちの専属の臨床心理士は名古屋国立大学臨床心理専攻の斎藤名誉教授のバックアップがつくことになっています。」
「斎藤名誉教授・・・・」