second love secret room クールな同僚医師の彼に溺れる女神:奥野医師&橘医師特別編完結
「雅、泣いてもいいよ。」
『橘クン・・・』
「恭だろ?俺は。」
「だって、ここは病院で・・・」
「橘も、恭も、どっちも俺だから。」
『・・・・・』
「雅の涙も笑顔も全部、俺が受け止めて、一生をかけて俺が守り抜く。」
『・・・きょう・・・』
「それが俺が以前、雅に言おうとしていたみっつめのおまじないだ。」
『きょう・・・・きょう・・・』
お互いに白衣姿で初めて
恭でもある橘クンをココロの底から求め
彼の大きな腕の中で泣き崩れた。
病院の屋上の、真っ青な空の下で。
「みやび・・・おまじない・・・利いた?」
『きょう・・・』
「どうなんだよ?」
『きょう・・・大好き・・・』
「うわっ、初めて聞く、みやびの“大好き”、ハンパないな。」
『えっ、そう?』
彼の胸に顔を埋めて泣いていたあたしがつい顔を上げる。
その際にあたしは彼の両手で頬を包まれて顔を動かせなくなった。