second love secret room クールな同僚医師の彼に溺れる女神:奥野医師&橘医師特別編完結



特に奥野さんは、キリッとした瞳にショートカットで背が高く引き締まったカラダでパリコレモデルのような容姿。

男子医学生の間では、「クールカッコいい女神」と呼ばれている。
特に俺達、後輩男子医学生においては、「抱かれたい女」の異名もある人。


学内でも、イケメンで名が知られている日詠さんの隣にいて許されるのは彼女だけと、女子学生達にも公認されているぐらいなのだ。

それでも、日詠さんに告白するチャレンジャーな女は存在するらしい


「なんであたしが愚痴を言われなきゃいけないの?・・・ここ最近の日詠クンは告白させてくれる隙がなくなったって。」

「・・・奥野さんの言うことなら俺がきく・・ということでしょうか?」

「あたしはマネージャーじゃないっての!」

「・・いつもすみません・・・」



傍から見ると付き合っているのかと思うような、気心知れているような雰囲気で、このふたりの様子を見ていると、日詠さんに告白する女は何を見ているんだろうと思うぐらいだ

でも、今日偶然、このふたりの近くでコーヒーを飲んでいた俺も
そういう女の行動に納得しそうになる
ついさっきのこのふたりの会話は恋人ではなく、友人もしくは姉弟のようなものだったから


「なんで最近、彼女作るのをやめたのよ。」

「・・・レイさんに叱られたから。」

「レイさんって・・・?」

「・・・俺を拾ってくれた人です。土砂降りの雨の中で。」

「もしかして、その人・・おん」


奥野さんの質問には躊躇いなく答える日詠さん。
それとは対照的に奥野さんは途中で言葉を詰まらせた。
しかも、一瞬だけど、切な気な表情を浮かべながら。

だから第三者の俺でもその言葉の続きは想像できた。
“もしかして、その人・・おん・・な?”・なんだろう・・って。

そのやりとりから見えてしまった。
このふたりは、友人のような関係でも、姉弟のような関係なんかじゃない


鈍感な年下男を想い続けて、その想いをひた隠しにすることで、ただ彼の傍にいることを選んでいる年上女

その女の・・・矢印が一方向の、一方通行な恋という関係が・・・




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