second love secret room クールな同僚医師の彼に溺れる女神:奥野医師&橘医師特別編完結
『お店の人に着せてもらうので大丈夫ですよ。俺も、奥野さんも。』
今、自分の目の前にいるのが奥野さんだと思うと瞬時にデレてしまいそうな俺は、目の前にいる人は自分が指示しなきゃいけない小児科スタッフだと言い聞かせた上で彼女にそう伝え、着付けに向かった。
「お客様、お体、どうかされました?」
着付け部屋に入った瞬間、ずっと堪えていたデレる自分が勝手に姿を現す
今日の、かわいさダダ漏れな奥野さんも“誰だこれ?”と思ったけれど、今のデレデレしそうな自分も”誰だこれ?”状態
額に手を当てて両肩を竦めた俺
男性店員さんに心配されるぐらい今日の自分もどうかしてる
気を抜いたら、奥野さん本人の前で今度こそデレデレしてしまいそうだ
でもそれだけは避けたい
今日、俺は彼女をエスコートしなきゃいけない人間だからちゃんとしていたい
『いえ、大丈夫です。着付け、お願いします。』
俺は着付けしてもらっている間、自分にそう言い聞かせた。
その後、着付けがスムーズに終わった俺は店の前で奥野さんを待つ。
気のせいか通行人の視線を感じずにはいられず、もう一度、店の中に入ろうとした時、紺色のあでやかな着物を纏った彼女が姿を現した。
『奥野さん!』
「あっ、ごめん、お待たせしちゃって・・・・って橘くん?!」
襟足を軽く結い上げ髪飾りで留めてある普段は見慣れない髪型
着物のきめ細やかな花模様が彼女の美しさを際立てている
想像通りの美しさ
『・・・・・』
「・・・・・」
言葉を失ってしまうぐらい彼女に見入った俺
彼女とじっと目が合ってしまったことで、容易にデレデレしてしまう自分を再び予測した俺はすぐさま目を逸らす
目を逸らしても、どこを見ていいのかわからない俺はつい下を向いてしまって
でもこんな状態をいつまでも続けるわけにはいかない
そう思った俺は思い切って彼女の手を取り、歩き始めた。