恋と旧懐~兎な彼と私~
暁くん,なんか怒ってる?

慧はキョトンとした目で見つめているし,クラス全員が何を言うのだろうという目で暁くんを見ていた。



「……………………」



((((なっが))))

うぅ,恥ずかしい。

いつまでこのままなんだろう。



「はぁ……取り敢えず,担任のいうことくらい聞けば? あと,あんたの席そこだから」

「うん。ありがとう」

「お前転校そうそう俺の心臓縮めんなよ」



嫌そうに慧を見る担任の一言によって,この件はなしになった。

授業の合間の休み時間が来て,陽菜のところに行くと



「なんか,大変そうだね」



陽菜は私にそういった。

でも,暁くんを見ていたから,私にいった訳じゃないのかもしれない。

暁くんと弘のところに行くと,当然のように健くんもいて,弘と何か同盟をくんだのだと自慢されて。

良かったねと言いながら暁くんを見ると。

暁くんは我関せずとめんどくさそうな顔をしていた。
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