恋と旧懐~兎な彼と私~
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「愛深~!」



あれ,いつも通りだ。

次の朝登校すると,むしろいつもより元気で晴れ晴れとした顔の慧が向かってくる。



「おはよう」

「おはようっ」



ーぎゅう



「どうしたの? なんかテンション高い?」

「うん。いっぱい考えてスッキリしたから」



昨日のことかな。

やっぱりちょっとはこたえてたのかも。



「愛深! あのね,俺,愛深のこと好きだよ」



私以外の,いつメンが息を飲んだのがわかる。

? どうしたんだろ。

陽菜だけが冷静に私達を見ていた。



「あり,がと? 私も好きだよ」

「ちょっ」 「そういうことじゃなくてっ」



弘と慧,どちらが早かったか。

ん?



「愛深」



静かに名前を呼ばれる。



「はいっ」



珍しくて,私は元気よく振り返った。
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