恋と旧懐~兎な彼と私~
「あっ暁くんちょっと待っててくれる? ベーグル食べるならカフェオレ買ってくる。暁くんもいる?」

「いらない。というよりは行かなくていい」



私が店を出ようとすると,暁くんに止められた。



「矢島のおっさん!」

「今度はなんだぁ?」



店の奥に,ナイフを取りに行っていた矢島さん? を,暁くんは普段出さないような少し大きい声で呼んだ。



「カフェオレ2人分作れる?」

「お前ここどこだと思ってんだ。居酒屋だぞ」

「おっさん2階に住んでるし,まだ営業時間じゃないならただのおっさんの家でしょここ」

「それでなくてもこっちは準備中なんだよ」

「どうせ客なんて来ないから大丈夫。それより早くして」

「毎日繁盛しとるわガキが」



なんだか面白い2人だ。
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