身体から始まる契約結婚

きゅうっと私の中が彼の指を締め付けるのが分かった。
物足りなさにもぞもそと腰が動いてしまう。

「おうおう、どうやら俺の指では満足しないみたいだな。贅沢なお口だこと」

指と舌の両方で私の下半身を激しく攻め立てられて、私は自ら腰を航の顔に押し付けてしまう。

「あ、あ、あぁあああ、……ん、ぅううん、や、ん、ぁああああ、っあ!」

呆気なく軽い絶頂を迎えた。

ぐったりしていたところで、彼の手が私の足を大きく広げた。
あられもない姿を航だけに見せているかと思うと、ぎゅんと愛液が漏れて臀部を伝った。

「伊織の身体は素直だな。挿れて欲しそうに入り口がくぱくぱしている」
「そんなこと、言わないで。うぅ、恥ずかしい……」

「挿れたら恥ずかしさも無くなるだろう? そのうち善がることだけしか考えられなくなるからな」

彼のものがゆっくりと私の中に入ってくる。
圧迫感がお腹を満たして、私たちは繋がった。

航が満足げな溜め息を吐いて、私も多幸感に包まれた。

「っ、はぁ。本当に、気持ちいいな。お前ん中」

悩ましげな表情で私を見下ろしている航が可愛くて、喜ばせてあげたくて、私のお腹がきゅうっと彼のものを締め付ける。

彼の形がはっきりと私の中に感じたと思った瞬間、航の腰が動き出した。

皮膚と骨のぶつかり合う音が淫らに私の耳に届く。
次第に速さを増す彼の動きに私は声を我慢することが出来ない。

「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、ぁ、う、ん、ぁ、っあ、はぁ、ンァ、あああああああああ」

「そんな可愛い声をきかされたら、今夜中ずっとだき潰してやりたくなるだろうが!!」

彼の熱いそれがドクンと大きく脈打って、私の最奥を突いた。

張り裂けそうな快楽が私の身体を痺れさせて、私も航と一緒に果てた。

彼の白濁した残滓が私の中に吐き出されて、その度に私の身体も細かく震える。

荒い息を整える間も無く、深く甘い口付けを与えられ、私の脳が溶けてしまいそうだった。

この夜は最後まで彼に付き合わされることとなった。

ーーーー私の身体だけを彼は愛しているのかもしれない。

沸き起こる切ない胸の痛みは、刹那の享楽の中に押し殺すことにした。

何にも気付いてはいけないわ。
今夜だけは、せめて彼だけを感じていたい。

航から与えられる幸せだけを信じていよう……。
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