かけて、其れ切り
 上に載せたのが命ある植物なので、日光に当てないわけにはいかない。
 だから完全に窓から離すのは躊躇(ためら)われて結局窓辺に置いてしまったけれど、夜になったら遮光(しゃこう)カーテンを引くし、問題ないはずだ。

 何度もチラチラと五徳(ごとく)の位置を確認しては、そんなことを思う。

 再度そっと五徳に触れると、私はもう少しだけそれを窓から離した。

 そこへ、ご飯を食べ終わったらしい雲丹(うに)がやってきて、足元にすり寄る。

雲丹(うに)ちゃん、なぁに? 偵察?」

 雲丹(うに)は、名前を呼んだ私をスルーして、窓辺に置いた五徳のにおいを嗅いでいる。
 この子は新しい物を家に持ち帰ると、必ずこんな風にチェックを欠かさない。

 いつものことなのでさして気にも止めず、私は宿題を片付けることにした。
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