俺の気持ちに気づけよ、バーカ!
「ごごごっ、ごめんなさい。
桜牙コーチが私のお兄ちゃんなんて。
ずうずうしい発言しちゃって……」
「オマエそれ、素?」
す? ス?
どの『す』?
「甘酢ですか?
鳥の巣ですか?」
「璃奈の頭ん中。
巣に群がる鳥の雛たちが、
口開けて、酢豚ねだってるわけ?
アハハ~。マジで笑い止まんねぇ」
ひゃっ?
やっぱり私の発言、
なんかおかしかった?
桜牙コーチはお腹を押さえ、
本気笑いを強めちゃったし。
普段はスマイルゼロ。
塩クールで俺様ちっくな
ワイルド王子様。
それなのに彼は今
私の目の前で
「変な想像、俺にさせんなよな~
腹痛てぇ~
笑い死ぬじゃねぇか~」と、
笑いのツボから
抜け出せない様子で
笑い続けている。