俺の気持ちに気づけよ、バーカ!


立ちつくしたままの
俺たちの周りに流れる、
気まずい空気。


得意のワメキで
吹き飛ばしたいのに、

璃奈の心中を探るので一杯一杯の俺は、
黙り込むことしかできない。



璃奈は気まずさを
吹き飛ばすように

「あっ、そうそう」と
オーバーに手を叩くと

「今日こそは
 桜ちゃんが来る前に外に立って、
 お出迎えしようと思ってたんだよ」

急に早口で喋り出した。



「でもね、おばあちゃんから
 電話かかってきちゃったの」



さっき息を切らして
廊下を走ってきたのは、
俺を出迎えようと
必死だったってわけか。


なんだよ、その理由。

優しい心、マリア様かよ。


マジで璃奈って、沼だよな。

はまったら二度と抜け出せない、
ズブズブの恋愛沼。


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