俺の気持ちに気づけよ、バーカ!


「落ちたのはしょうがねぇよ。
 俺の実力不足だっから。
 次頑張ろうで良いじゃんか。
 チャンスはまだあったんだし。
 でも俺は、諦めたんだよ。
 もう二度と、こんな屈辱を
 味わいたくないって思ったからさ」


「……」

「なっ。亮が思う程、
 カッコいい奴じゃないだろ?」

「……コーチは
 ……カッコいいもん」

「あんがと。
 でもさ、俺じゃなくて他を探せよ。
 自分が夢中で追いかけたくなる
 憧れの存在をな。
 そして、その憧れを
 オマエが追い抜いてやれ。
 亮なら、絶対にできるから」



ニヒヒと
桜牙コーチが笑っている。

でもすぐに真剣な顔になって
亮君の両肩を掴んだ。

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