8度目の人生、嫌われていたはずの王太子殿下の溺愛ルートにはまりました~お飾り側妃なのでどうぞお構いなく~2
* * *
翌日は、エリオットとお茶会だ。城を出て入寮する前に、ゆっくり話したかったのだ。
心配性のオスニエルがカイを呼びつけ護衛を頼んだため、カイとローランドが睨み合っているところで優雅にお茶を飲むという変な感じの構成になっている。
途中、ドルフに時を止めてもらい、リーフェとホワイティを引き合わせた。
『なあに、エリオット。……あら? 見たことのない聖獣ね』
『ホワイティ、こいつはリーフェだ。この国のルーデンブルグの湖に住んでいた聖獣だ』
『この国にも聖獣がいたのね。よろしく。ホワイティよ』
パサリと羽を広げたホワイティを警戒しつつ、リーフェは何度もドルフを見て『怖くない?』と確認していた。どれだけ鳥に嫌な経験があるのだろう。
『私、リーフェ。よろしく』
『まあそう怖がらないで。あなたが言う、嫌なにおいを無効にする薬を作ってきたの』
「できたの? ホワイティ」
尋ねたのはフィオナだ。
『エリオットの頼みだからやったのよ? 感謝してよね。香りは混ざるとにおいが変わるでしょう? フィオナから渡された香水の成分を無効にするように配合してあるわ』
「さすがね、ホワイティ」
『でしょう? もっと褒めてもいいのよ? ねぇエリオット』
「ありがとう、ホワイティ。君はやっぱりすごいなぁ」
エリオットに褒められ、ホワイティは満足げだ。
「これを拡散するには風の力がいるわね。リーフェ、悪いけど協力してくれるかしら」
『いいけど。じゃあ、しばらくフィオナにくっついていればいい?』
「そうね」
『えへ』
リーフェは子犬姿になると、フィオナの腕に飛び込んでくる。普段はドルフか子供たちの定位置なので、なんだか新鮮だ。白の毛並みはやわらかく、ドルフより少し小ぶりなのでかわいらしい。
(性格も相まって、本当に子供みたいね)
フィオナも微笑み、頭を撫でてあげた。
翌日は、エリオットとお茶会だ。城を出て入寮する前に、ゆっくり話したかったのだ。
心配性のオスニエルがカイを呼びつけ護衛を頼んだため、カイとローランドが睨み合っているところで優雅にお茶を飲むという変な感じの構成になっている。
途中、ドルフに時を止めてもらい、リーフェとホワイティを引き合わせた。
『なあに、エリオット。……あら? 見たことのない聖獣ね』
『ホワイティ、こいつはリーフェだ。この国のルーデンブルグの湖に住んでいた聖獣だ』
『この国にも聖獣がいたのね。よろしく。ホワイティよ』
パサリと羽を広げたホワイティを警戒しつつ、リーフェは何度もドルフを見て『怖くない?』と確認していた。どれだけ鳥に嫌な経験があるのだろう。
『私、リーフェ。よろしく』
『まあそう怖がらないで。あなたが言う、嫌なにおいを無効にする薬を作ってきたの』
「できたの? ホワイティ」
尋ねたのはフィオナだ。
『エリオットの頼みだからやったのよ? 感謝してよね。香りは混ざるとにおいが変わるでしょう? フィオナから渡された香水の成分を無効にするように配合してあるわ』
「さすがね、ホワイティ」
『でしょう? もっと褒めてもいいのよ? ねぇエリオット』
「ありがとう、ホワイティ。君はやっぱりすごいなぁ」
エリオットに褒められ、ホワイティは満足げだ。
「これを拡散するには風の力がいるわね。リーフェ、悪いけど協力してくれるかしら」
『いいけど。じゃあ、しばらくフィオナにくっついていればいい?』
「そうね」
『えへ』
リーフェは子犬姿になると、フィオナの腕に飛び込んでくる。普段はドルフか子供たちの定位置なので、なんだか新鮮だ。白の毛並みはやわらかく、ドルフより少し小ぶりなのでかわいらしい。
(性格も相まって、本当に子供みたいね)
フィオナも微笑み、頭を撫でてあげた。