8度目の人生、嫌われていたはずの王太子殿下の溺愛ルートにはまりました~お飾り側妃なのでどうぞお構いなく~2
エリオットと話し終えると、フィオナはうしろに控えるローランドを見やった。
相変わらず貴族然とした風貌で、護衛騎士というよりは文官のようにも見える。だがその実、腕は立つので王族の護衛騎士としては最適な人物だ。
「ローランドもご苦労様」
「フィオナ様もご機嫌麗しく。私も、エリオット様の護衛騎士として、しばらく滞在させていただきます」
「まあうれしい。後で子供たちも連れてくるわね。あなたもエリオットも会うのは初めてでしょう?」
子供の生まれた報告はしたし、祝いの品ももらっているが、実際に対面するのは初めてだ。
「双子ちゃんなのですよね。僕、会えるのを楽しみにしていたんですよ」
エリオットが目尻を緩ませる。相変わらず、人を和ませる顔立ちだ。それまでおとなしくしていたドルフがひょこりと顔を出す。
「キャン」
「おや、ドルフ。相変わらず姉上のそばにいるのだね」
ドルフが聖獣だと知っているのは、この場ではフィオナとエリオットだけだ。今はローランドもいるため、ドルフはかわいいペットを装う。ローランドが微笑ましく眺めているところを見ると、エリオットは約束通り、内緒にしてくれているのだろう。
「オスニエル様もあなたに会いたがっていたのだけど、仕事で東方に行っているの」
「ええ。オスニエル様から直接お手紙で謝罪をいただいています。ゆっくりしてほしいと言っていただけて、ホッとしていますよ」
ちなみに国王は、相変わらずエリオットを侮ったような態度を取っている。そのせいか、有力貴族の反応は様々で、オスニエルがいない今は冷ややかな態度の者のほうが多いくらいだ。
フィオナはオスニエルと共に、貿易関係で評価を出しているため、国内での対応はよくなってきたが、まだまだ周辺国の王族へなど敬意を持たない貴族はたくさんいる。
(城にいる間は、私が守ってあげなきゃね)
久しぶりに姉としての矜持がむくむくと湧いてきていた。
相変わらず貴族然とした風貌で、護衛騎士というよりは文官のようにも見える。だがその実、腕は立つので王族の護衛騎士としては最適な人物だ。
「ローランドもご苦労様」
「フィオナ様もご機嫌麗しく。私も、エリオット様の護衛騎士として、しばらく滞在させていただきます」
「まあうれしい。後で子供たちも連れてくるわね。あなたもエリオットも会うのは初めてでしょう?」
子供の生まれた報告はしたし、祝いの品ももらっているが、実際に対面するのは初めてだ。
「双子ちゃんなのですよね。僕、会えるのを楽しみにしていたんですよ」
エリオットが目尻を緩ませる。相変わらず、人を和ませる顔立ちだ。それまでおとなしくしていたドルフがひょこりと顔を出す。
「キャン」
「おや、ドルフ。相変わらず姉上のそばにいるのだね」
ドルフが聖獣だと知っているのは、この場ではフィオナとエリオットだけだ。今はローランドもいるため、ドルフはかわいいペットを装う。ローランドが微笑ましく眺めているところを見ると、エリオットは約束通り、内緒にしてくれているのだろう。
「オスニエル様もあなたに会いたがっていたのだけど、仕事で東方に行っているの」
「ええ。オスニエル様から直接お手紙で謝罪をいただいています。ゆっくりしてほしいと言っていただけて、ホッとしていますよ」
ちなみに国王は、相変わらずエリオットを侮ったような態度を取っている。そのせいか、有力貴族の反応は様々で、オスニエルがいない今は冷ややかな態度の者のほうが多いくらいだ。
フィオナはオスニエルと共に、貿易関係で評価を出しているため、国内での対応はよくなってきたが、まだまだ周辺国の王族へなど敬意を持たない貴族はたくさんいる。
(城にいる間は、私が守ってあげなきゃね)
久しぶりに姉としての矜持がむくむくと湧いてきていた。