月夜に笑った悪魔 SS
「なにしてんだよ。ほら、ケガしてないか見せてみろ」
こうなったのは暁の手が首に触れたせい。
冷えた手が急に触れたからびっくりしてこうなったのに。
彼は悪びれもせず、笑って私の隣に来る。
私の顎をぐいっと強引に持ち上げると、彼の方へと向けさせ。
前髪をさらりと無遠慮にどけられ、おでこを見られた。
目の前にある裸体。
そっちにばかり目がいってしまう。
骨ばった鎖骨。
きれいに割れてる腹筋。
腰に巻きつけてあるタオル。
「ケガはねぇな」
声が聞こえてきて、私はすぐに視線を逸らした。
ドアのほうを見て、どこも見ていなかったですよアピール。
でも、暁は……。
「興味あるんだったら触っていーけど」
私の視線に気づいていたみたいで、にやりと口角を上げる。