月夜に笑った悪魔 SS
確かに、その腕じゃお風呂入るのも大変だろうけどさ……。
一緒に入る、とかは……。
「…………」
なにも言えずにいれば、急に開いたすぐ近くの襖。
びっくりして飛び跳ねる心臓。
そっちへと目を向ければ、襖を開けたのは春樹さんだった。
「あ、急にすみません!お2人ともこちらにいらしたんですね!
若頭の晩ご飯の用意ができたので、今お呼びしようとしていたとこで……!」
私たちを視界に入れると慌ててぺこりと頭を下げる春樹さん。
どうやら、私たちのさっきの会話は聞こえていなかったみたい。
そこはひと安心。
「さんきゅ。今行く」
暁はお礼を言うと、「美鈴も来いよ」と私の手を引っ張り。
私は彼のあとについて行って、居間へと向かった。