契約結婚のススメ
己の言葉に満足しうんうんとうなずきながら、営業部長を見ると、俺を振り返ったまま固まっている。
隣を振り向けば、村上も目を大きく開けたままあぜんとしているし、バックミラー越しに仰天した様子の営業担当者と目が合った。
「なんだよ」
「い、いえ。そうですか。それはおめでとうございます」
「いやぁ、めでたいめでたい」
ったく、森下と同じ反応か。
噂はともかく実際は女っ気がなかっただけに、それを知る彼らが驚くのも無理ないかもしれない。
だが失礼だろ?
「お見合いと伺ったので、てっきり政略結婚だとばかり」
しれーっと村上が首を傾げた。
お前、知ってて聞いてきたのか。
「筋を通すために見合いの形を取ったんだ。彼女とは子供の頃にも会ってるんだよ。ローマで偶然再会したのも含めて、もはや〝運命〟だな」
「う、運命?」
「ああ」
そういえば陽菜のやつ、インターハイの時を覚えているのか?
視線をさまよわせていたところを見ると忘れたのか。まぁ当時の年齢を考えれば仕方ないかもしれないが。
隣を振り向けば、村上も目を大きく開けたままあぜんとしているし、バックミラー越しに仰天した様子の営業担当者と目が合った。
「なんだよ」
「い、いえ。そうですか。それはおめでとうございます」
「いやぁ、めでたいめでたい」
ったく、森下と同じ反応か。
噂はともかく実際は女っ気がなかっただけに、それを知る彼らが驚くのも無理ないかもしれない。
だが失礼だろ?
「お見合いと伺ったので、てっきり政略結婚だとばかり」
しれーっと村上が首を傾げた。
お前、知ってて聞いてきたのか。
「筋を通すために見合いの形を取ったんだ。彼女とは子供の頃にも会ってるんだよ。ローマで偶然再会したのも含めて、もはや〝運命〟だな」
「う、運命?」
「ああ」
そういえば陽菜のやつ、インターハイの時を覚えているのか?
視線をさまよわせていたところを見ると忘れたのか。まぁ当時の年齢を考えれば仕方ないかもしれないが。