契約結婚のススメ
「なにがさすがだ。俺は別に彼女が若いから結婚するわけじゃないぞ」
「きっかけは?」と営業部長。
「去年ローマで知り合いましてね」
「え、それからずっとお付き合いしていたんですか! 全然知らなかった」
ちょっと違うが、説明するのも面倒なので聞き流す。
「どんな女性なんです?」
「うん、そうだなぁ」
見合いは二週間ほど前だった。
いかにもお見合いらしく彼女は振袖を着ていた。肩につくくらいの長さの髪を後頭部の下の方でまとめていたせいか、随分大人っぽくなって、白いうなじが初々しい色気を漂わせていた。
苦労したんだろう。ローマで会った時にはなかった儚さのようなものがまつげを揺らしていたが、表情豊かなところは変わらず、笑うと片方の頬にえくぼができて、白い小粒な歯が綺麗に並んで――。
「素敵な女性だよ」
ひと言で表現するならばそれ以外にない。
俺の妻として申し分ない、かわいい女性だ。
「きっかけは?」と営業部長。
「去年ローマで知り合いましてね」
「え、それからずっとお付き合いしていたんですか! 全然知らなかった」
ちょっと違うが、説明するのも面倒なので聞き流す。
「どんな女性なんです?」
「うん、そうだなぁ」
見合いは二週間ほど前だった。
いかにもお見合いらしく彼女は振袖を着ていた。肩につくくらいの長さの髪を後頭部の下の方でまとめていたせいか、随分大人っぽくなって、白いうなじが初々しい色気を漂わせていた。
苦労したんだろう。ローマで会った時にはなかった儚さのようなものがまつげを揺らしていたが、表情豊かなところは変わらず、笑うと片方の頬にえくぼができて、白い小粒な歯が綺麗に並んで――。
「素敵な女性だよ」
ひと言で表現するならばそれ以外にない。
俺の妻として申し分ない、かわいい女性だ。