御曹司の激愛に身を委ねたら、愛し子を授かりました~愛を知らない彼女の婚前懐妊~
「そうなの。黎さんと航と三人で来たことがあって、おいしいからまた来たかったの。でもなかなか予約が取れなくてあきらめていたのよ。だから今日誘ってもらえてうれしい」
一見クールに見られがちな顔が笑うといきなりかわいらしく変化する。
そこに恋人の航はやられたのかなと菫は密かに笑った。
家政学部に通っていた菫と果凛は卒業後、菫は富川製紙に就職し、果凛は自分でデザインした洋服を作りネットで販売している。
品がよくいつも穏やかな果凛は菫にとって癒やしのような存在で、今も一緒にいるだけで心が和み口元には自然と笑みが浮かぶほどだ。
菫は体調が気になり来るかどうか迷っていたが、果凛と会えると思うだけで気分が明るくなるので思いきって来てみたのだ。
「黎さん、ますます忙しいのね。今日の出張もそうだけど、海外赴任の話があるようだし」
「え、海外赴任?」
果凛がふと漏らした言葉に菫は大きく反応した。
「菫、聞いてないの? だったら違うのかな」
顔色を変えた菫を気遣い、果凛は慌てて言葉を濁す。
「海外って、そういえば最近英語を使う機会が増えてる。この間も英語のメールを海外に送ってた」
一見クールに見られがちな顔が笑うといきなりかわいらしく変化する。
そこに恋人の航はやられたのかなと菫は密かに笑った。
家政学部に通っていた菫と果凛は卒業後、菫は富川製紙に就職し、果凛は自分でデザインした洋服を作りネットで販売している。
品がよくいつも穏やかな果凛は菫にとって癒やしのような存在で、今も一緒にいるだけで心が和み口元には自然と笑みが浮かぶほどだ。
菫は体調が気になり来るかどうか迷っていたが、果凛と会えると思うだけで気分が明るくなるので思いきって来てみたのだ。
「黎さん、ますます忙しいのね。今日の出張もそうだけど、海外赴任の話があるようだし」
「え、海外赴任?」
果凛がふと漏らした言葉に菫は大きく反応した。
「菫、聞いてないの? だったら違うのかな」
顔色を変えた菫を気遣い、果凛は慌てて言葉を濁す。
「海外って、そういえば最近英語を使う機会が増えてる。この間も英語のメールを海外に送ってた」