御曹司の激愛に身を委ねたら、愛し子を授かりました~愛を知らない彼女の婚前懐妊~
中学高校と学年一位は当たり前で全国模試でも国立最難関と言われている大学のA判定を何度もたたき出していた。

そんな菖蒲を母親が溺愛するのは当然で、「自慢の娘」と周囲に触れ回っていた。

『菫も幼稚園教諭の資格をとって、菖蒲を手伝いなさい』

母親は菖蒲のサポートをするのが菫の義務だとことあるごとに厳しく言い聞かせ、菫を幼稚園教諭の資格が取れる大学へ進学させようと考えていた。

けれど、その思惑は菫が大学受験に失敗したことで頓挫した。

菖蒲は地元の難関国立大学の発達教育学部に合格して両親を喜ばせたが、菫は都内の私立大学の教育学部に合格できなかったのだ。
 
いずれ幼稚園の園長になることを期待されていた菖蒲は幼稚園教諭一種の資格が必要で、大学に入学する必要があった。

一方、菫への期待は菖蒲のサポートだったので一種の資格を取る必要はなく、大学ではなく短大でも専門学校でもよかったのだが、両親は大学以外の進学を許さなかった。

菫は母の期待に応えようと力を尽くしたが、目指していた大学の教育学部には合格できなかった。

< 55 / 294 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop