たすけて!田中くん
鞄からあるものを取り出し、力一杯鞄を振り回してボタンを踏んだ銀髪の顔にぶん投げる。
「ぃ、てぇっ!?」
鼻を抑えながら踞る銀髪を思いっきり蹴っ飛ばし、地面に崩れた隙を逃さず、馬乗りになる。
「ちょ、アンタ何してんの!?」
「貴方はそこの緑髪の男を抑えてて」
「え、あ、はい」
助けてくれた男の子に緑髪の男は任せて、私は自分の下で鼻が真っ赤にして驚いている銀髪を見下ろす。
「ねえ、痛かった?」
「は……?」
眉を寄せて、首を傾げると銀髪が顔を引きつらせる。
「辞書とか教科書、化粧ポーチとか入ってたから、きっと痛かったよね。だけどね」
微笑みを浮かべると、銀髪が眉根を寄せて警戒したような表情になった。
「これからは比べ物にならないくらい痛くって、ビリビリってきちゃうかも」
「え?」
「見て、これ。不審者撃退用のスタンガン」
「……へっ?」