たすけて!田中くん
私の身体が後ろに引かれ、目の前に現れたのは明るめの茶髪に青メッシュ。
制服は同じ学校だ。派手な男子だけど、名前はわからない。
「あ? 誰だよお前」
「嫌がる女に無理矢理って、最低じゃねーの?」
身長が低めで可愛らしい男の子だけど、何故か他校の不良達の顔色が変わった。
「おい……こいつ清水だ」
有名な人なのか、他校の不良たちはコソコソと話しながら「やべぇって」と言っているのが聞こえてきた。
そして狼狽えながら、後退る他校の不良の足下には……バキッという音がした。
「あ……」
割れたのは、私が拾うおうとしていたとれたボタン。あれは私の弟がつけてくれた……大事なものだった。
「許さない」