皇子の婚約者になりたくないので天の声に従いました
 ――みんな幸せになってよかったわね。
 と天の声が言う。

 ――そろそろ私の出番もおしまいね。

 卒業パーティの最中、国王陛下の話を聞いていた時にミレーヌには天の声が聞こえていた。

(え? なんで? 寂しいよ)ミレーヌは心の中で言う。

 ――私は、みんなを幸せにするためにいたから。ミレーヌも、シャノンも、幸せになったなら、私はおしまい。そろそろ消えるね。

(もう、あなたとはお話できないの?)

 ――でも、いつでもみんなを見守っているから。

(ありがとう、天の声。あなたのおかげで私もエドガーと出会えたよ)

 ――ありがとうミレーヌ。末永くお幸せに。あなたのおかげで、裏ルートのマーティンを攻略できたよ

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