皇子の婚約者になりたくないので天の声に従いました
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ミレーヌ・シラク。この騎士団長の娘でありマーティンの妹である彼女。
彼女が魔導科ではなく騎士科へ進学する、と決めた年には、関係者一同で揉めたらしい。それでも彼女が自分の道を進めるように、とその後押しをしたのが父親であり、この騎士団の団長であるシラク団長その人だ。
裏では、そのミレーヌ嬢があまりにも父親である団長に似ているため、わざと王族の婚約者候補からはずれる騎士科へ進学させたのではないか、とも言われていた。
それが、半分当たりで半分外れであることを知っているのは、天の声だけ。
いや、ミレーヌだって父親に似ていなくはないのだ。
優しそうな目元は、お父さんそっくりね、といつも母親が褒めてくれる。母親は、少しきつい目を気にしているらしい。それが凛としてかっこいいんだけれど。
むしろ、母親を男にしてくれたら、まさしくミレーヌの理想の顔である。
ここでまた少し、時間は遡り、ミレーヌと出会う前のエドガーのお話。
ミレーヌ・シラク。この騎士団長の娘でありマーティンの妹である彼女。
彼女が魔導科ではなく騎士科へ進学する、と決めた年には、関係者一同で揉めたらしい。それでも彼女が自分の道を進めるように、とその後押しをしたのが父親であり、この騎士団の団長であるシラク団長その人だ。
裏では、そのミレーヌ嬢があまりにも父親である団長に似ているため、わざと王族の婚約者候補からはずれる騎士科へ進学させたのではないか、とも言われていた。
それが、半分当たりで半分外れであることを知っているのは、天の声だけ。
いや、ミレーヌだって父親に似ていなくはないのだ。
優しそうな目元は、お父さんそっくりね、といつも母親が褒めてくれる。母親は、少しきつい目を気にしているらしい。それが凛としてかっこいいんだけれど。
むしろ、母親を男にしてくれたら、まさしくミレーヌの理想の顔である。
ここでまた少し、時間は遡り、ミレーヌと出会う前のエドガーのお話。