クールで無口(大嘘)な白井くんは愛が重い



「俺、少しでも宮坂さんの好みに近づけたら──、なんて思って。だって俺、宮坂さんがどういうひとが好きなのか、なんにも知らない」



……から、なんて、ちいさく付け加えられて。



そっか。なんでもないように、あたりまえのように、話していたけれど。彼からしたら、こうやって友達のような距離で話されることは、くるしいことなのかな。



わたしも、白井くんのこと、白井くんの心の中のこと、ほんとはなんにもなんにも知らないんだと思う。



いまだって、



「あげます」

「……え? もらえないですよ」

「あげます。あげるったらあげるんです」



あげる、なんて上から目線でいないとうまくいられないんですよ、わたし。



ティッシュと手作りのそれ用のケースとを渡した。もうこれは押し付けたって言ったほうが正しい。絶対にそう。


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