クールで無口(大嘘)な白井くんは愛が重い



「それで、僕、原稿作ってきたんで。プレゼンテーション聞いてくれますか? 一時間はかからないようにがんばるんで」

「ラーメンはこってりが好きなひとですか?」

「宮坂さんは何が好きですか?」

「……あっさりが好きかもしれないですね」

「じゃあ僕もあっさりが好きです」



怖いです。



「じゃあじゃあ! お祭りで食べるもので好きなのはなんですか?」



これで味濃い系だったら、あー、だから一時間かからないようにがんばるプレゼンになるのかあ、ってなる──ならないな、冷静さがない。冷静になりたい。



もしプレゼンを聞いて一時間かかったら、この昼休みだけじゃ終わらない。放課後……?



「宮坂さんはなんですか?」

「わたしは……わたしは、言わないです」

「そうですか。んー……じゃあ、ないです。これから宮坂さんの好きなものでいくらでも染めてもらえますね」

「えっ、あの、ちがいますよ何かが……何か何もかもがちがいますよ……」



白井くんは首をかしげるばかり。どうして……?



これが全部面白さを狙ってのことだったら、怖いけど、面白いなってちゃんと思うんだよ。いや怖いけど。怖いんだけど。


< 7 / 117 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop