クールで無口(大嘘)な白井くんは愛が重い
「それで、僕、原稿作ってきたんで。プレゼンテーション聞いてくれますか? 一時間はかからないようにがんばるんで」
「ラーメンはこってりが好きなひとですか?」
「宮坂さんは何が好きですか?」
「……あっさりが好きかもしれないですね」
「じゃあ僕もあっさりが好きです」
怖いです。
「じゃあじゃあ! お祭りで食べるもので好きなのはなんですか?」
これで味濃い系だったら、あー、だから一時間かからないようにがんばるプレゼンになるのかあ、ってなる──ならないな、冷静さがない。冷静になりたい。
もしプレゼンを聞いて一時間かかったら、この昼休みだけじゃ終わらない。放課後……?
「宮坂さんはなんですか?」
「わたしは……わたしは、言わないです」
「そうですか。んー……じゃあ、ないです。これから宮坂さんの好きなものでいくらでも染めてもらえますね」
「えっ、あの、ちがいますよ何かが……何か何もかもがちがいますよ……」
白井くんは首をかしげるばかり。どうして……?
これが全部面白さを狙ってのことだったら、怖いけど、面白いなってちゃんと思うんだよ。いや怖いけど。怖いんだけど。