クールで無口(大嘘)な白井くんは愛が重い
「こんなに好きなのに?」
「すっ、……っ、その好きって、なんですか?」
「? 『好き』です」
「いやあの、詳細を」
「ああ。恋情です」
「恋情ですか」
「一目惚れです」
一目惚れ……。香織が言ってた通り、ほんとのほんとに、一目惚れなんだ。
意味わかんない。
「わたしのどこがそんなによかったんですか。どこも……ましてや一目惚れなんて、とくにいいとこないし」
「たくさんあるでしょう! 言いましょうか、何個がいいですか?」
えっ、勢いが強い。白井くんは前のめりになって、あのよく通る声を発揮する。わたしは二、三歩あとずさった。まあ白井くんが五歩詰めてきたから、むしろ近づいたんだけど。