年下イケメンホテル王は甘え上手でいじわるで
社長の背中に飛びつくように抱きついたのは、あの、八神桃花だった。「ビックリした、桃花。こういうのやめろって、人気商売なんだから」
呆れたように社長が彼女の手をほどいていく。
「ね、今日オフなの~、せっかくだから付き合ってよ、伝統工芸展に行きたいんだけどー! 憧れの芭蕉布の着物をみたいのっ」
はしゃぐ彼女は当然と言えば当然なのだが雑誌から抜け出たような美しさで、一般人のかわいいとはレベルを超えていた。
「今日はこれから仕事なんだよ。もうすぐパーティーだから。だいたい芭蕉布って100万くらいするよな。買ってやれないから」
「私が狙ってるのは200万なの」
「なおさら無理だわ」
永井さんに見せるような社長モードの社長でもなく、私に時折見せる甘えたような社長でもなく、ただただ、心を完全に許しているような自然な振る舞いの社長を見て、心の奥がひりひりとこすれた。
「えー、じゃあ、一人で行くの~? やだなあ・・・って、あれ、この人・・・」
「滝田りこさん、ボディーガードをしてもらってる」
「えーーーーー!!」
八神桃花は大げさにのけぞったあと、珍しいものを見つめるようにまじまじと私の顔を見ていたが、
「じゃ、この人借りるね! 一緒に伝統工芸展行こう!」
と私の腕をひっぱった。
「え? いや、私は・・・」
「ごめん、滝田さん。そいつ言い出したらきかないから・・・。今日はそれが仕事ってことで・・・」
社長が頭をかかえて言う。えええええ! 永井さんを見ると、永井さんも納得したようにうなずいているではないか。何なのこの展開は・・・!!
「はぁ~、楽しかったぁ~、やっぱり芭蕉布、最アンド高だわ~」
伝統工芸展で、さんざん反物を巻き付けて喜んでいたくせに、八神桃花は何も買わなかった。
「どう思った??」
「うーーーん、正直・・・芭蕉布は、おばあちゃんの着物みたいって思いましたが・・・・」
あの八神桃花が目を輝かせていたのでどんな華やかな着物だろうと思っていたのだが、実際目の前に現れたのは、薄茶色の地味な反物だったから驚いたのだ。
「失礼ねー! 芭蕉布って、ほんっとうに手間暇がかかる着物なんだから。着心地は軽くて涼しくて・・・」
「はい、分かってます分かってます」
呆れたように社長が彼女の手をほどいていく。
「ね、今日オフなの~、せっかくだから付き合ってよ、伝統工芸展に行きたいんだけどー! 憧れの芭蕉布の着物をみたいのっ」
はしゃぐ彼女は当然と言えば当然なのだが雑誌から抜け出たような美しさで、一般人のかわいいとはレベルを超えていた。
「今日はこれから仕事なんだよ。もうすぐパーティーだから。だいたい芭蕉布って100万くらいするよな。買ってやれないから」
「私が狙ってるのは200万なの」
「なおさら無理だわ」
永井さんに見せるような社長モードの社長でもなく、私に時折見せる甘えたような社長でもなく、ただただ、心を完全に許しているような自然な振る舞いの社長を見て、心の奥がひりひりとこすれた。
「えー、じゃあ、一人で行くの~? やだなあ・・・って、あれ、この人・・・」
「滝田りこさん、ボディーガードをしてもらってる」
「えーーーーー!!」
八神桃花は大げさにのけぞったあと、珍しいものを見つめるようにまじまじと私の顔を見ていたが、
「じゃ、この人借りるね! 一緒に伝統工芸展行こう!」
と私の腕をひっぱった。
「え? いや、私は・・・」
「ごめん、滝田さん。そいつ言い出したらきかないから・・・。今日はそれが仕事ってことで・・・」
社長が頭をかかえて言う。えええええ! 永井さんを見ると、永井さんも納得したようにうなずいているではないか。何なのこの展開は・・・!!
「はぁ~、楽しかったぁ~、やっぱり芭蕉布、最アンド高だわ~」
伝統工芸展で、さんざん反物を巻き付けて喜んでいたくせに、八神桃花は何も買わなかった。
「どう思った??」
「うーーーん、正直・・・芭蕉布は、おばあちゃんの着物みたいって思いましたが・・・・」
あの八神桃花が目を輝かせていたのでどんな華やかな着物だろうと思っていたのだが、実際目の前に現れたのは、薄茶色の地味な反物だったから驚いたのだ。
「失礼ねー! 芭蕉布って、ほんっとうに手間暇がかかる着物なんだから。着心地は軽くて涼しくて・・・」
「はい、分かってます分かってます」