年下イケメンホテル王は甘え上手でいじわるで
「せーの!!」
私の手のひらには今にも割れてしまいそうな薄いピンクの貝、嵐の手には青緑の半透明な石が乗っていた。
「え! 嵐のこれ、何? すごい綺麗」
「シーグラス。ガラスが海の波で丸くなったものだよ」
「貝じゃないじゃん!」
私は笑いながら突っ込んだ。
「あはっ、そうだった」
嵐も子どもっぽい顔で笑い返す。ああ、この笑顔、いつ見てもかわいい。
「りこねえのは、さくら貝だね」
「そうなんだ、確かに桜の花びらみたいだもんね」
「壊れやすいから、綺麗な形のまま見つけたら幸せになれる、とか言われることもあるみたいだよ」
私は星占いで一位だったときのように心が躍った。
「やったあ、じゃあこれとっておこう」
私がそっと手のひらでにぎると、嵐がとつぜんキスをしてきた。
「えっ! ちょっと、嵐!」
私は口を押さえて、挙動不審にあたりを見回す。
「何、その態度~。昨日さんざんしたじゃん」
冗談めかして嵐が言う。
「いや、だって外だし。誰かに見られたら大変だよ。ほら、嵐は有名人なんだから」
「ぼくは誰に見られてもいいよ」
今度は茶化すことなくまっすぐな瞳で私を見つめてくる。私は胸が高なって落ち着かなくなった。
「はい、このシーグラス、りこねえにあげる」
私の手のひらのさくら貝の横にそっとシーグラスを乗せた。指先が私の手のひらに少し触れて、私はまたどきっとしてしまう。
「シーグラスの石言葉はね、奇跡。ぼく、りこねえとまた再会できて幸せ」
「・・・私も」
指先がふれた手のひらのように私の心もあたたかくなっていく。
「りこねえ、ぼくと結婚してください」
突然の言葉に、私は心臓がつかまれたかのようにびくりと体を硬直させた。まるで時が止まったかのように頭の中が真っ白になる。ざざざ、ざざざという波の音と潮のにおいが、現実であることを突きつける。嵐は困ったようなかっこつけているような、でも照れたような表情でわずかに目線を下に下げていた。嵐の本音なんだ、と分かった。でも、どう受け止めていいのか分からない。呆然としている私に嵐はもう一度唇を重ねた。
「りこねえ、結婚しよう」
「・・・はい」
気がつくと私は頷いていた。嵐が私を抱きしめる。もうあのころとは違う、大きい筋肉質な、二十五歳になった嵐の体に抱きしめられながら、私はやっぱりこの人が好きだと強く強く思った。
私の手のひらには今にも割れてしまいそうな薄いピンクの貝、嵐の手には青緑の半透明な石が乗っていた。
「え! 嵐のこれ、何? すごい綺麗」
「シーグラス。ガラスが海の波で丸くなったものだよ」
「貝じゃないじゃん!」
私は笑いながら突っ込んだ。
「あはっ、そうだった」
嵐も子どもっぽい顔で笑い返す。ああ、この笑顔、いつ見てもかわいい。
「りこねえのは、さくら貝だね」
「そうなんだ、確かに桜の花びらみたいだもんね」
「壊れやすいから、綺麗な形のまま見つけたら幸せになれる、とか言われることもあるみたいだよ」
私は星占いで一位だったときのように心が躍った。
「やったあ、じゃあこれとっておこう」
私がそっと手のひらでにぎると、嵐がとつぜんキスをしてきた。
「えっ! ちょっと、嵐!」
私は口を押さえて、挙動不審にあたりを見回す。
「何、その態度~。昨日さんざんしたじゃん」
冗談めかして嵐が言う。
「いや、だって外だし。誰かに見られたら大変だよ。ほら、嵐は有名人なんだから」
「ぼくは誰に見られてもいいよ」
今度は茶化すことなくまっすぐな瞳で私を見つめてくる。私は胸が高なって落ち着かなくなった。
「はい、このシーグラス、りこねえにあげる」
私の手のひらのさくら貝の横にそっとシーグラスを乗せた。指先が私の手のひらに少し触れて、私はまたどきっとしてしまう。
「シーグラスの石言葉はね、奇跡。ぼく、りこねえとまた再会できて幸せ」
「・・・私も」
指先がふれた手のひらのように私の心もあたたかくなっていく。
「りこねえ、ぼくと結婚してください」
突然の言葉に、私は心臓がつかまれたかのようにびくりと体を硬直させた。まるで時が止まったかのように頭の中が真っ白になる。ざざざ、ざざざという波の音と潮のにおいが、現実であることを突きつける。嵐は困ったようなかっこつけているような、でも照れたような表情でわずかに目線を下に下げていた。嵐の本音なんだ、と分かった。でも、どう受け止めていいのか分からない。呆然としている私に嵐はもう一度唇を重ねた。
「りこねえ、結婚しよう」
「・・・はい」
気がつくと私は頷いていた。嵐が私を抱きしめる。もうあのころとは違う、大きい筋肉質な、二十五歳になった嵐の体に抱きしめられながら、私はやっぱりこの人が好きだと強く強く思った。