【5/10書籍2巻3巻同時発売】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
「確かに可愛いね……ねえ、デュマースより僕の方が良いよ。あの頭でっかちな童貞よりは君を愉しませてあげることが出来る」

 童貞。確かにリカルドはスイレンとこの前するのが初めてだと言っていたが、それが彼の欠点になるなんてスイレンには思えなかった。むしろ、自分とするのが初めてだと聞いた時、とても嬉しかったのに。

「……っ、お断りします。話がそれだけなら帰らせて頂きます」

「デュマースは、ただ運が良かっただけで竜に選ばれた臆病者だ。英雄と呼ばれ良い気になっているが、自分が戦功を立てるためなら、どんな卑怯な真似もする卑劣な男だよ」

 ジャックはスイレンの手首をぎゅっと握ったまま、リカルドを侮辱した。スイレンはそれを聞いて涙が頬に走るのを感じる。

「やめてくださいっ! リカルド様はそんなことしません。絶対に」

「……ふん。随分あいつの肩を持つんだな、何も知らない癖に」

 吐き捨てるようにジャックは呟くと、乱暴にスイレンの手を離して行ってしまった。
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