【5/10書籍2巻3巻同時発売】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
「い、いいえ。申し訳ございません。私は……その、こちらには今仕事で来ていまして、それに……踊れないんです」
「ふうん、そうなんだ。構わないよ。じゃあ、向こうに行ってすこし話さない?」
固辞して去ろうとするスイレンの手をぎゅっと握るとイジェマの元恋人であるジャック・ロイドは外のバルコニーへと連れていく。美しい青年に手を引かれて歩くスイレンに羨望の眼差しが集まる。
外の風はひんやりとしていた。今は人がたくさん居て温められた空気のホールから出てきたばかりだから寒くないが、何の上着も着ていないドレスのままだと体が冷えてしまうだろう。
「あのっ……何か御用ですか?」
「君はあのリカルド・デュマースの恋人だっていうのは、本当?」
スイレンはぐっと言葉に詰まった。
確かにあの竜を使った大捜索は、街でもかなりの噂になっていると今日ガーディナー商会でも聞いたが、この名前しか知らなかった彼の耳に入ってしまうくらい、早く噂というのは回ってしまうのだろうか。そんな戸惑うスイレンの顔をまじまじと覗き込みながらジャックは言った。
「ふうん、そうなんだ。構わないよ。じゃあ、向こうに行ってすこし話さない?」
固辞して去ろうとするスイレンの手をぎゅっと握るとイジェマの元恋人であるジャック・ロイドは外のバルコニーへと連れていく。美しい青年に手を引かれて歩くスイレンに羨望の眼差しが集まる。
外の風はひんやりとしていた。今は人がたくさん居て温められた空気のホールから出てきたばかりだから寒くないが、何の上着も着ていないドレスのままだと体が冷えてしまうだろう。
「あのっ……何か御用ですか?」
「君はあのリカルド・デュマースの恋人だっていうのは、本当?」
スイレンはぐっと言葉に詰まった。
確かにあの竜を使った大捜索は、街でもかなりの噂になっていると今日ガーディナー商会でも聞いたが、この名前しか知らなかった彼の耳に入ってしまうくらい、早く噂というのは回ってしまうのだろうか。そんな戸惑うスイレンの顔をまじまじと覗き込みながらジャックは言った。