【5/10書籍2巻3巻同時発売】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
通いのテレザも帰ってしまい、スイレンは戸締りの確認をして寝る準備をした。
その時近くにある竜舎から、ひどく悲しげな鳴き声が高く響いたような気がして窓を見る。満天の星空の下、一際黒い影がいくつも走り、魔物退治に行っていた竜騎士団の一部が帰還したのかもしれない。もしかしたらリカルド達も。
スイレンは何故か胸騒ぎを抑えきれずに、結局寝巻きから動きやすい格好に着替えて竜舎へと続く夜の道を駆け出した。
竜舎の中は予想外に、ひどくざわざわとしていた。ただ帰って来ただけじゃない。もしかして、魔物退治で怪我人でも出たのだろうか。不安に思いながらもいつも通った入口を覗き込む。そして、思わず息をのんだ。ブレンダンが腕から血を流し、青い氷竜クライヴから降ろされるところだったからだ。多くの竜達は何故か不安そうに入口付近から離れないし、帰ってきたばかりの竜騎士達は集まって何かを話し合っている。
「ブレンダン様っ」
スイレンが駆け寄ると、止血のためか肩口をきつく縛られたブレンダンが、眉を寄せてスイレンを見た。その表情は悲しげで何とも言えない顔をしている。その場所にリカルドとあの一際目立つ深紅の竜がいない事に気がついたスイレンは、彼の口から何か安心出来る言葉が聞きたくて急ぎ治療を受けているブレンダンに駆け寄った。
その時近くにある竜舎から、ひどく悲しげな鳴き声が高く響いたような気がして窓を見る。満天の星空の下、一際黒い影がいくつも走り、魔物退治に行っていた竜騎士団の一部が帰還したのかもしれない。もしかしたらリカルド達も。
スイレンは何故か胸騒ぎを抑えきれずに、結局寝巻きから動きやすい格好に着替えて竜舎へと続く夜の道を駆け出した。
竜舎の中は予想外に、ひどくざわざわとしていた。ただ帰って来ただけじゃない。もしかして、魔物退治で怪我人でも出たのだろうか。不安に思いながらもいつも通った入口を覗き込む。そして、思わず息をのんだ。ブレンダンが腕から血を流し、青い氷竜クライヴから降ろされるところだったからだ。多くの竜達は何故か不安そうに入口付近から離れないし、帰ってきたばかりの竜騎士達は集まって何かを話し合っている。
「ブレンダン様っ」
スイレンが駆け寄ると、止血のためか肩口をきつく縛られたブレンダンが、眉を寄せてスイレンを見た。その表情は悲しげで何とも言えない顔をしている。その場所にリカルドとあの一際目立つ深紅の竜がいない事に気がついたスイレンは、彼の口から何か安心出来る言葉が聞きたくて急ぎ治療を受けているブレンダンに駆け寄った。