【5/10書籍2巻3巻同時発売】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
「知らないのも無理はない。この国の人間でも知っているのは少数だからね。そもそも必要ないんだ。黒竜エグゼナガルはあの場所から動かない、そう盟約で決まっている。ただ、あの場所では僕達は何の力も使えないし、イクエイアスの加護もなくなるからね、ひどく弱い存在になってしまう。そこを利用されたんだ。落ちていくリカルドとワーウィックを救おうと、ブレンダンは危険も顧みずに降りようとしたんだが、攻撃魔法で怪我をして断念せざるを得なかった。こうしている間にガヴェアの一団に回収されていたら、面倒な事になる。あの場所では僕ら竜は戦えないから。いかな無敵の名を誇る竜騎士団でも近づけない」

 クライヴの言葉にスイレンは勝手に涙が流れてくるのを感じた。

 ガヴェアに捕まれば……二度も助けられるとは限らない。向こうだって馬鹿じゃない。もうあんな檻に入れて見せ物にするなど、まどろっこしいことはせずに、すぐに彼を殺してしまうのかもしれない。

(リカルド様……ワーウィック……私、どうしたら良いの)
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