【5/10書籍2巻3巻同時発売】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
(……良い匂いがするな)
直接頭に響いたしゃがれたその声に身震いがした。この存在が恐ろしいと本能で感じ取っていた。大きな小山の影だと思っていた黒い部分が盛り上がる。そしてこちらに暗い暗闇が近づいてくる。どんどんと迫るその大きな恐怖に、カタカタと震える身を止めることが出来ない。
「あのっ……お願いがあってきました」
スイレンは破れかぶれになってぎゅっと目を閉じて叫んだ。ここで自分が食べられてしまうにしても、どうにかリカルド達だけは助けたかった。
(……何だ)
話を聞いてくれる余地はあるらしい。スイレンは目を開けてその暗闇の中、黄金色に輝く目を見た。先ほどまで魔物のような姿をしていると思っていた存在は、優美でしなやかな美しい体をしていた。魅入られたようにじっと目を見つめながらスイレンは切々と訴えた。
直接頭に響いたしゃがれたその声に身震いがした。この存在が恐ろしいと本能で感じ取っていた。大きな小山の影だと思っていた黒い部分が盛り上がる。そしてこちらに暗い暗闇が近づいてくる。どんどんと迫るその大きな恐怖に、カタカタと震える身を止めることが出来ない。
「あのっ……お願いがあってきました」
スイレンは破れかぶれになってぎゅっと目を閉じて叫んだ。ここで自分が食べられてしまうにしても、どうにかリカルド達だけは助けたかった。
(……何だ)
話を聞いてくれる余地はあるらしい。スイレンは目を開けてその暗闇の中、黄金色に輝く目を見た。先ほどまで魔物のような姿をしていると思っていた存在は、優美でしなやかな美しい体をしていた。魅入られたようにじっと目を見つめながらスイレンは切々と訴えた。