【5/10書籍2巻3巻同時発売】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
驚いた声が頭の上でして、リカルドは反射的にスイレンを抱きしめた。流れる涙を止めることは出来なくて、そのまま見上げた端正な顔は何発か殴られた痕もある。一層悲しくなってスイレンは嗚咽しながら、リカルドに言った。
「良かった。リカルド様。私、もう……」
その時、リカルドの顔が一瞬で険しくなり、スイレンの真後ろで激しい金属音がした。スイレンが吃驚して振り返ると、そこには美しい顔を歪ませ鬼の形相をしたジャック・ロイドが剣を振り下ろしているところだった。それをすんでのところで受け止めているのは、前に居るリカルドが持っているちいさな短剣だ。彼のロープを切るために使ったものだろうか。
「……ロイド。お前だったか」
短く言うとリカルドは一気に力を込めて立ち上がり驚きで身をすくませたまま動けないスイレンを背後へと庇った。一回大きく押し退けられもう一度長剣を構え直したジャックは憎しみを込めて言い放つ。
「デュマース。悪運の強い奴。あのまま大人しく殺されていれば良いものを……お前の戦功など所詮紛い物、あの竜がいなければ何も出来まい」
「良かった。リカルド様。私、もう……」
その時、リカルドの顔が一瞬で険しくなり、スイレンの真後ろで激しい金属音がした。スイレンが吃驚して振り返ると、そこには美しい顔を歪ませ鬼の形相をしたジャック・ロイドが剣を振り下ろしているところだった。それをすんでのところで受け止めているのは、前に居るリカルドが持っているちいさな短剣だ。彼のロープを切るために使ったものだろうか。
「……ロイド。お前だったか」
短く言うとリカルドは一気に力を込めて立ち上がり驚きで身をすくませたまま動けないスイレンを背後へと庇った。一回大きく押し退けられもう一度長剣を構え直したジャックは憎しみを込めて言い放つ。
「デュマース。悪運の強い奴。あのまま大人しく殺されていれば良いものを……お前の戦功など所詮紛い物、あの竜がいなければ何も出来まい」