【5/10書籍2巻3巻同時発売】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
その時、遠くから高く響く鳴き声が聞こえた。その瞬間、リカルドは立ち上がり、スイレンの目の前に来て目の高さを合わせると、耳触りの良い低くてかすれた声で言った。
「……名前は」
スイレンは驚いてリカルドの顔を見た。まさか彼が声を出すなんて思わなかったからだ。ここにスイレンが通って来ている二週間の間、彼は一度も声を出さなかった。もう一度繰り返すように聞く彼の声に我に帰って答える。
「スイレン・アスターです。竜騎士さま」
リカルドはその声を聞いて口の中でその名前を繰り返すと頷いた。そして遠くの空を見て、呟いた。
「ここは危険だ。早く逃げた方が良い」
危険? スイレンは思わず首を傾げた。
突如、王都全体に警戒音が響き渡る。先の戦争時にも王都には敵勢は攻めて来ていなかったから、スイレンもこの音を聞くのは初めてだ。衛兵達が集まってくる。
「……名前は」
スイレンは驚いてリカルドの顔を見た。まさか彼が声を出すなんて思わなかったからだ。ここにスイレンが通って来ている二週間の間、彼は一度も声を出さなかった。もう一度繰り返すように聞く彼の声に我に帰って答える。
「スイレン・アスターです。竜騎士さま」
リカルドはその声を聞いて口の中でその名前を繰り返すと頷いた。そして遠くの空を見て、呟いた。
「ここは危険だ。早く逃げた方が良い」
危険? スイレンは思わず首を傾げた。
突如、王都全体に警戒音が響き渡る。先の戦争時にも王都には敵勢は攻めて来ていなかったから、スイレンもこの音を聞くのは初めてだ。衛兵達が集まってくる。